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久保 光太郎; 田中 洋一
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 13 Pages, 2021/10
確率論的リスク評価(Probabilistic Risk Assessment: PRA)は原子力発電所安全性を向上させるために安全性向上評価や原子炉監視プロセスなどで広く用いられている。しかしながら、従来のPRAの制限の1つとして、システムの故障時刻や炉心損傷時刻といった時間情報の取扱いが挙げられる。この制限を解決するために、動的PRA手法が開発され、様々な安全性の問題に適用されている。ただし、上記の改善には大きな計算コストが伴う。本研究では、動的PRAの計算コストの削減を期待し、多項式カオス展開(Polynomial Chaos Expansion: PCE)手法を適用した。具体的には、炉心損傷時刻を推定するためのPCEに基づく代理モデルを構築した。次に、PCEに基づく代替モデルを動的PRAに適用し、条件付き炉心損傷確率及び炉心損傷時刻を計算した。その結果、PCEの適用により、精度を大幅に低減させることなく、評価を効率的に行えることが示された。
藤村 統一郎*; 奥村 啓介
JAERI-Research 2002-024, 27 Pages, 2002/11
低減速スペクトル炉等の6角形状の炉心を解析する拡散コードの原型版を開発し、その反復解法を高速化するため、さまざまな収束加速法の適用性について検討した。本3次元コードMOSRA-Prismは、6角形状の炉心を正3角柱に分割し、その中の中性子束分布を3次の多項式で近似する多項式展開ノード法に基づいている。多群拡散コードとしての反復解法は、通常の内側反復法と外側反復法を採用するが、内側反復に適応的加速法、外側反復に中性子源外挿法を適用し、その有効性を確認した。本報告書では、コードの数値解法の元となる多項式展開ノード法の定式化の概要を説明するとともに、さまざまなサンプル計算で得られた、収束加速法の局所的な効率及び全体的な効率について検討する。また、コード開発過程で新たに導出した真空境界条件の一般的な記述法についても述べる。